年金は、亡くなった月の分まで支給されますが、年金の受給者が亡くなった場合は、

未払いの年金は、遺族が未支給年金として請求できるのです。

 

年金は、偶数月に、前の2ヶ月分が後から振り込まれる「後払い」」となっています。

従って、本人が亡くなった後に、本人に支払うことができなかった未支給の年金が発生するのです。

 

これは、老齢年金だけでなく、傷害年金や遺族年金の受給者にも発生します。

 

たとえば、7月20日に亡くなった場合、6月には4月と5月分が振り込まれているだけですので、6月分と7月分の年金は、本人には振り込みできないために、未支給年金となります。

 

これを、遺族が請求することができるのです。

 

請求することのできる遺族の範囲ですが、

・亡くなった人と生計を同じくしていた遺族で、

1配偶者 2子 3父母 4孫 5祖父母 6兄弟姉妹 7その他3親等内の親族

となります。

三親等の親族とは、曾孫、曾祖父母、甥・姪、おじ(伯父)・おば(伯母)、配偶者の曾祖父母、配偶者の甥・姪、配偶者のおじ(伯父)・おば(伯母)などのことです。

受け取れる順番も、このとおりです。

 

また、同居していなくても、仕送りなど経済的な援助や、定期的に音信が交わされている場合であれば、大丈夫です。

ただし、生計同一関係に関する申立書の提出が必要となります。

 

請求方法は、年金事務所に請求すれば、「未支給年金・未支給給付金請求書」の用紙や必要書類の案内書が送られてきますので、それを年金事務所に送付すれば、手続きしてくれます。

 

ちなみに提出する書類は、次のとおりです。

 

(提出する書類)

・亡くなった方の年金証書

・死亡の事実を明らかにできる書類(戸籍抄本、市区町村長に提出した死亡診断書(死体検案書等)のコピーまたは死亡届の記載事項証明書)

・亡くなった方の年金証書

・亡くなった方と請求する方の続柄が確認できる書類(戸籍謄本または法定相続情報一覧図の写し等)

・亡くなった方と請求する方が生計を同じくしていたことがわかる書類(亡くなった方の住民票の除票および請求する方の世帯全員の住民票の写し)

亡くなった方と請求する方が別世帯の場合は「生計同一関係に関する申立書」

・受け取りを希望する金融機関の通帳

 

あなたが未支給年金を受け取っていないならば、早速手続きをしましょう。

未支給年金の請求期限は、亡くなった時から5年以内です。

貰い損ねないようにしましょう。

 

「困ったときに役立つ!

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著・監修 溝口知実