中古車の購入はコストパフォーマンスに優れた選択肢ですが、購入後のトラブルに悩まされるケースも少なくありません。

本記事では、中古車購入時に起こりやすいトラブルと、それを未然に防ぐための法的アドバイスを解説します。

 

●よくある中古車購入トラブルと法的責任

1. 修復歴の虚偽申告

「修復歴なし」と説明された車両が、実際には事故歴のある「修復歴車」だったケースがあります。

このような場合、売主は民法上の「契約不適合責任」を負う可能性があります。

購入者は、契約内容と異なる点が判明した時点から1年以内であれば、修理費用の請求や契約解除を求めることができます。

 

 

2. 購入後すぐの故障

納車後間もなくエンジンや電装系に不具合が発生することがあります。このような場合も、契約不適合責任の対象となる可能性があります。

ただし、保証の有無や契約書の記載内容によって対応が異なるため、契約時に詳細を確認することが重要です。

 

 

3. クーリング・オフの誤解

中古車の購入においては、原則としてクーリング・オフ制度は適用されません。そのため、契約後のキャンセルは難しく、慎重な判断が求められます。

 

 

●トラブルを防ぐための法的アドバイス

1. 契約書の詳細確認

契約書には、車両の状態、修復歴、保証内容、支払い条件などを明確に記載し、口頭での説明だけでなく書面での確認を行いましょう。これにより、後のトラブルを未然に防ぐことができます。

 

 

2. 第三者機関の活用

購入前に第三者機関による車両検査を受けることで、車両の状態を客観的に把握できます。また、信頼できる販売店を選ぶことも重要です。

 

 

3. 保証内容の確認

保証の有無や内容を事前に確認し、可能であれば保証付きの車両を選択することで、購入後のリスクを軽減できます。

 

 

4.トラブル発生時の相談窓口

万が一トラブルが発生した場合、以下の相談窓口を活用することができます。

 

○国民生活センター：消費者トラブル全般に対応。

 

○自動車公正取引協議会：中古車取引の公正性を監視。

 

○日本中古自動車販売協会連合会（JU中販連）：中古車販売業者の団体。

 

○法テラス：法的トラブルに関する無料相談を提供。

 

これらの機関を通じて、適切なアドバイスや支援を受けることが可能です。

 

 

5.まとめ

中古車購入時のトラブルを防ぐためには、契約内容の詳細な確認、信頼できる販売店の選定、保証内容の確認など、事前の準備が重要です。

また、トラブルが発生した際には、適切な相談窓口を活用し、迅速に対応することが求められます。

安心・安全な中古車購入のために、これらのポイントを押さえておきましょう。

 

 

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