裁判所書記官は、国家公務員で、彼らの立会いがないと、裁判を開くことはできません。
裁判所書記官の仕事は
・裁判に立会い、争いのポイントを押さえた調書の作成
・裁判記録の管理
・裁判をいつ開くのかの日時の調整
・法令や判例の調査
・裁判所に来た人への手続きや申し立ての方法説明 などです。
具体的には,裁判所書記官は,適正な手続を確保するため,法廷でのやりとりを法律的に構成した上で,必要な事項を記載した調書を作成したり,判決等に執行力を与えるための要件である執行文を付与したりしています。
裁判所書記官によって作成された調書は,法廷でどのようなことが行われたかなどを公に証明する文書であり,法廷で行われた内容は,調書によってのみ証明されるという強い効力が認められています。
そのほかにも,裁判所書記官は,適正・迅速な裁判を実現するため,裁判官と協働して裁判運営を支えています。
例えば,民事訴訟においては,裁判官との密接な連携の下,訴状に不備があれば原告に補正を促したり,期日を充実したものとするために弁護士や訴訟当事者等に必要な準備を促したりするなどして、訴訟の円滑な進行を確保するために重要な役割を果たしています。
刑事事件においても,検察官や弁護人から必要な情報を聴取して,適宜準備を促すなどして同様の重要な役割を果たしています。
裁判員裁判においては,くじで選定された裁判員候補者の呼出しや,裁判員等選任手続への列席・調書の作成といった事務も行っています。
また,家事事件や少年事件においても,事件の種類や内容に応じて様々な事務を行っており,適正・迅速な裁判を実現するための重要な役割を担っています。
さらに,裁判所書記官は,紛争を抱えて裁判所に来庁した人に対して手続の流れや申立ての方法を懇切に説明したりして,適切な紛争解決に結びつけるよう努めています。
このように,裁判所書記官は,裁判手続のあらゆる場面において,その高度な法的知識に基づいて,様々な事務を担当し,適正迅速な裁判の実現に重要な役割を果たしていることから,高い法律的素養を身につけなければなりません。
そのため,裁判所書記官になるには,裁判所職員として採用された後,裁判所職員総合研修所において研修を受けて必要な知識等を修得することが必要とされています。
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