器物損壊等罪とは、他人の物を損壊し、または傷害する犯罪をいいます。
(器物損壊等)
第二百六十一条 他人の物を損壊し、又は傷害した者は、三年以下の懲役又は三十万円以下の罰金若しくは科料に処する。
物には、動物、植物を含めた動産、土地などの不動産も含まれます。
損壊とは、物質的に器物を滅失することや、その物の本来の効用を失わせることをいいます。
例えば、整地した敷地を掘り起こして畑として耕作物を植え付けたり、他人の飲食器に放尿したり、公職選挙法違反のポスターにシールを貼った場合などです。(いずれも判例があります。)
傷害とは、動物を殺傷したりして、その効用を害することをいいます。
例えば、鳥かごの扉を開けて他人の鳥を逃がした場合や、いけすの柵をはずして他人の鯉を流出させた場合などです。(いずれも判例があります。)