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2022年01月


個人が事業を始めた場合に、副業禁止規定を破ったことになるでしょうか?

 

昨今のコロナ禍もあって、個人で副業をやってみたいと思っている方は多いと思います。

そのときに引っかかるのが、会社の副業禁止規定です。

 

一般的には、会社は就業規則で、次のように規定しています。

 

<副業を禁止する就業規則の一般例>

 

(遵守事項)

第□1条 労働者は、下の事項を守らなければならない。

許可なく職務以外の目的で会社の施設、物品等を使用しないこと。

職務に関連して自己の利益を図り、又は他より不当に金品を借用し、若しくは贈与を受ける等不正な行為を

行わないこと。

勤務中は職務に専念し、正当な理由なく勤務場所を離れないこと。

会社の名誉や信用を損なう行為をしないこと。

在職中及び退職後においても、業務上知り得た会社、取引先等の機密を漏洩しないこと。

⑥ 会社の承認を得ずして在籍のまま他に雇い入れられ、業務に支障が生じ得る状況となったとき。

酒気を帯びて就業しないこと。

その他労働者としてふさわしくない行為をしないこと。

 

(懲戒の事由)

第□2条 労働者が次のいずれかに該当するときは、情状に応じ、けん責、減給又は出勤停止、懲戒免職とする。

第□1条に違反したとき。

 

 

就業規則との関係ですが、

個人が事業を始めた場合には、「他に雇い入れられた」には当たらないと考えられます。

 

この点は、株式やFX,仮想通貨を、個人の事業として始めた場合も同じです。

 

ただし、それに夢中になりすぎて、本来の職務を怠った場合は、職務懈怠に当たることとなります。つまりは、仕事を真面目にしている限りは、法的には自己事業は可能になります。

 

なお、働き方改革の延長で、副業の自由化が言われていて、

厚生労働省は、モデル就業規則などでの改正を誘導しています。

この辺も鑑みますと、許容範囲は広がっていくものと思います。

 

ただし、職務専念義務は必要です。就業時間中に副業をしてはいけません。

 

また、届け出はしておいた方が無難です。

 

会社の就業規則は、しっかりと確認しておきましょう。

 

 

以上の見解は、知り合いの弁護士さんから教えていただいた内容です。

 

しかし、会社の人には、こういった就業規則の法的解釈を知らずに、

すべての副業は禁止されていると思い込んでいる人が多いと思われます。

 

従って、個人が副業として事業を始めた場合は、会社とトラブルになることもあるかもしれません。心配な方は、会社と相談した方が、無難でしょう。

 

以上は、あくまで法的な解釈ですので、これによって、会社との間でトラブルになっても、責任は負いません。自己責任でお願いいたしますね。

 

 

厚生労働省が定める「モデル就業規則」は、以下のとおりです。

 

<モデル就業規則とは>

常時10人以上の従業員を使用する使用者は、労働基準法第89条の規定により、就業規則を作成し、所轄の労働基準監督署長に届け出なければならないとされている(就業規則を変更する場合も同様に、所轄の労働基準監督署長に届出が必要)。

 

各事業場における就業規則の作成・届出の参考とするため、就業規則の規程例や解説(=モデル就業規則)は、次のとおりの内容で、厚生労働省ホームページにおいて掲載されています。

 

(副業・兼業)

第68条  労働者は、勤務時間外において、他の会社等の業務に従事することができる。

2 労働者は、前項の業務に従事するにあたっては、事前に、会社に所定の届出を行うものとする。

3 第1項の業務に従事することにより、次の各号のいずれかに該当する場合には、会社は、これを禁止又は制限することができる。

労務提供上の支障がある場合

企業秘密が漏洩する場合

会社の名誉や信用を損なう行為や、信頼関係を破壊する行為がある場合

競業により、企業の利益を害する場合

 

 

解説は、以下のとおりです。

 

【第68条  副業・兼業】

1 本条は、副業・兼業に関するモデル規定であり、就業規則の内容は事業場の実態に合ったものとしなければならないことから、副業・兼業の導入の際には、労使間で十分検討するようにしてください。

 

2 労働者の副業・兼業について、裁判例では、労働者が労働時間以外の時間をどのように利用するかは基本的には労働者の自由であることが示されていることから、第1項において、労働者が副業・兼業できることを明示しています。

 

3 労働者の副業・兼業を認める場合、労務提供上の支障や企業秘密の漏洩がないか、長時間労働を招くものとなっていないか等を確認するため、第2項において、届出を行うことを規定しています。

特に、労働者が自社、副業・兼業先の両方で雇用されている場合には、労基法第38条等を踏まえ、労働者の副業・兼業の内容を把握するため、副業・兼業の内容を届出させることがより望ましいです。

 

(参考)

労基法 第38条 労働時間は、事業場を異にする場合においても、労働時間に関する規定の適用については通算する。

  昭和23年5月14日 基発第769

      「事業場を異にする場合」とは事業主を異にする場合をも含む。

 

4 裁判例では、労働者の副業・兼業について各企業の制限が許される場合は、第3項各号で規定したような場合であることが示されていると考えられます。

各号に該当するかどうかは各企業で判断いただくものですが、就業規則の規定を拡大解釈して、必要以上に労働者の副業・兼業を制限することのないよう、適切な運用を心がけていただくことが肝要です。

 

また、第1号(労務提供上の支障がある場合)には、副業・兼業が原因で自社の業務が十分に行えない場合や、長時間労働など労働者の健康に影響が生じるおそれがある場合が含まれると考えられます。

 

裁判例でも、自動車運転業務について、隔日勤務に就くタクシー運転手が非番日に会社に無断で輸出車の移送、船積み等をするアルバイトを行った事例において、「タクシー乗務の性質上、乗務前の休養が要請されること等の事情を考えると、本件アルバイトは就業規則により禁止された兼業に該当すると解するのが相当である」としたものがあることに留意が必要です(都タクシー事件 広島地裁決定昭和591218日)。

 


この他にも副業・兼業に関する裁判例を掲載しますので、副業・兼業の導入の際にご参考下さい。

 

(副業・兼業に関する裁判例)

・マンナ運輸事件(京都地判平成24年7月13日) 

運送会社が、準社員からのアルバイト許可申請を4度にわたって不許可にしたことについて、後2回については不許可の理由はなく、不法行為に基づく損害賠償請求が一部認容(慰謝料のみ)された事案。

 

・東京都私立大学教授事件(東京地判平成2012月5日)

教授が無許可で語学学校講師などの業務に従事し、講義を休講したことを理由として行われた懲戒解雇について、副業は夜間や休日に行われており、本業への支障は認められず、解雇無効とした事案。

 

・十和田運輸事件(東京地判平成13年6月5日)

運送会社の運転手が年に1、2回の貨物運送のアルバイトをしたことを理由とする解雇に関して、職務専念義務の違反や信頼関係を破壊したとまでいうことはできないため、解雇無効とした事案。

 

・小川建設事件(東京地決昭和571119日)

毎日6時間にわたるキャバレーでの無断就労を理由とする解雇について、兼業は深夜に及ぶものであって余暇利用のアルバイトの域を超えるものであり、社会通念上、会社への労務の誠実な提供に何らかの支障を来す蓋然性が高いことから、解雇有効とした事案。

 

・橋元運輸事件(名古屋地判昭和47年4月28日)

会社の管理職にある従業員が、直接経営には関与していないものの競業他社の取締役に就任したことは、懲戒解雇事由に該当するため、解雇有効とした事案。

 

(参考:在職中の秘密保持義務に関する裁判例)

・古河鉱業事件(東京高判昭和55年2月18日)

労働者は労働契約に基づき労務を提供するほか、信義則により使用者の業務上の秘密を守る義務を負うとしたうえで、会社が機密漏洩防止に特段の配慮を行っていた長期経営計画の基本方針である計画基本案を謄写版刷りで複製・配布した労働者に対する懲戒解雇を有効と判断した事案。

 

 

(参考:在職中の競業避止義務に関する裁判例)

・協立物産事件(東京地判平成11年5月28日)

労務者は、使用者との雇用契約上の信義則に基づいて、使用者の正当な利益を不当に侵害してはならないという付随的な義務を負い、原告の就業規則にある従業員の忠実義務もかかる義務を定めたものと解されるとしたうえで、外国会社から食品原材料等を輸入する代理店契約をしている会社の従業員について、在職中の競業会社設立は、労働契約上の競業避止義務に反するとされた事案。

 

 

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