刑法の基本原則として、事後法の禁止があります。

 

これは、行為時に犯罪でなった行為は、その後の法律で、同種類の行為が犯罪とされても、さかのぼって処罰されることはないというものです。遡及処罰の禁止ということです。

 

これは、憲法39条前段において、定められています。

<憲法>

第三十九条 何人も、実行の時に適法であつた行為又は既に無罪とされた行為については、刑事上の責任を問はれない。又、同一の犯罪について、重ねて刑事上の責任を問はれない。

 

また、犯罪行為後に、刑が重く変更されたとしても、以前の軽い刑が適用されます。

たとえば、行為のときには、懲役3年であったものが、裁判のときには、懲役5年になっていたとしても、懲役3年しか適用できないのです。

 

しかし、犯罪行為後に刑が軽くなったときには、例外として、軽い新法が適用されます。

<刑法>

(刑の変更)

第六条 犯罪後の法律によって刑の変更があったときは、その軽いものによる。

 

なお、憲法39条後段の「同一の犯罪について、重ねて刑事上の責任を問はれない。」は、前に無罪となった行為について更に処罰されることはないという二重処罰の禁止です。